[物理] 120Vの電池と、1.0μF、2.0μF、3.0μFのコンデンサーC1,C2,C3とを図のように接続した回路がある。


120Vの電池と、1.0μF、2.0μF、3.0μFのコンデンサーC1、C2、C3とを図のように接続した回路がある。どのコンデンサーにも、初め電荷が与えられていなかったとする。次の操作を順に行ったとき、コンデンサーC2の極板間の電圧は何Vになるか。
(1) スイッチSをA側に閉じて、じゅうぶん時間がたったとき。
(2) 次に、スイッチSをB側に閉じて、じゅうぶん時間がたったとき。
(3) Sを再びA側に閉じて、じゅうぶん時間がたったとき。
(4) さらにSをB側に閉じて、じゅうぶん時間がたったとき。


コンデンサーの合成容量に関する問題なので、まずそれぞれの場合の回路が直列か並列かを確認する。

(1)のときは図からわかるように直列である。C1とC2の極板がプラスとマイナス交互に並ぶ。
(2)のとき、充電されたC2と電荷を持たないC3が接続される。このときのC2は電池のように振る舞い、等電位になるまで電荷がC3へと移動する。C2の上の極板はプラス、下の極板はマイナスなので、C2のある真ん中の導線では上から下へ電子が流れる。その電子を辿ると行き着くのはC3の下の極板なのでマイナス、上の極板がプラスである。そうするとBの回路のC2、C3両方の上の極板は+同士となる。よってB回路は並列となる。
このあとのC1,C3は既に電荷を持っているので変わらず、
(3)は直列、(4)は並列

(1)は直列なので、Q1=Q2。また V=V1+V2 より V1=V-V2
\( Q_1=C_1(V-V_2)=1.0\mu (120-V_2) \\ Q_2=C_2V_2=2.0\mu V_2 \)

Q1=Q2 より
\[ V_2=\frac{120}{3}=40 \ [V] \]

(2)ではC3が電荷を持っていないのでB回路の総電気量はC2の持っている電気量。
\( Q=C_2V_2=2.0\mu \times 40=80\mu \ [C] \)

並列なので、Q=Q2+Q3、C=C2+C3。また、V2=V3。よって
\( Q=C_2V_2+C_3V_3=(C_2+C_3)V_2 \)
\[ V_2=\frac{Q}{C_2+C_3}=\frac{80\mu}{5.0\mu}=16 \ [V] \]

(3)ではC1の電圧は 120-40=80[V]、C2は 16[V]、電池は120[V]。
電池との電圧差は
\( 120-(80+16)=24 \ [V] \)
この余った電圧は直列で分配されるので(1)のように増分をΔV2とすると
\( C_1(24-\Delta V_2)=C_2\Delta V_2 \\ \Delta V_2=8 \ [V] \)
よって元からある電圧と足し合わせると
\[ 16+8=24 \ [V] \]

(4)の総電気量は Q=Q2+Q3
\( Q_2=2.0\mu \times 24=48\mu [C] \\ Q_3=3.0\mu \times 16=48\mu [C] \)
\[ V_2=\frac{Q_2+Q_3}{C_2+C_3}=\frac{96\mu}{5.0\mu}=19.2 \fallingdotseq 19 \ [V] \]

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